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ペインクリニック・整形外科

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副院長 金出 政人(Kanaide Masato)

​麻酔科専門医・医学博士

 お陰様で、当院に赴任してから10年を過ぎました。昨年また、当科の標榜を『麻酔科・ペインクリニック』から『ペインクリニック・整形外科』に変更しました。これまでは整形外科手術の麻酔が主でしたが、麻酔科医の増員により今後は『ペインクリニック』に尽力できるようになりました。 

 難治性の『痛み』や『痙縮(けいしゅく)』にお困りの方はどうぞ当科にご相談ください。

相談窓口:0957-23-2388(代)

午前中は混みあいますので、平日の午後にご連絡いただけますと助かります。

​令和4年1月 金出 政人

ペインクリニックって何?

参考:長崎プレスOCT.2021 vol.506

本当は知っておきたい「痛み」と「健康」の関係性.pdf

診療内容

 当科は麻酔技術を応用して、鎮痛薬が効きにくい運動器の痛みや帯状疱疹の痛みなどに対して、注射治療を主軸に専門的治療を行っています。また、脳や脊髄の異常で生じる筋肉のつっぱり(痙縮;けいしゅく)に対して、ボツリヌス療法バクロフェン髄注療法を行っています。

 診断においては超音波検査、MRI、CT、骨密度測定、診断的ブロック、さらに硬膜外造影による脊柱管内の神経癒着部位の特定など、より正確さを期しています。また治療においては透視下や超音波ガイド下に安全で正確な注射治療を追及しています。

 難治性の慢性痛に対しては、ハイドロリリース高周波熱凝固法パルス高周波法、超音波ガイド下神経ブロックによるほぼ無痛の非観血的肩関節授動術硬膜外腔癒着剝離術椎間板内酵素注入療法PFC-FD(PRP-FD)療法などを行っています。

 また当科では、リハビリや骨粗鬆症治療なども積極的に行って、健康で丈夫な身体づくりをサポートしています。ぜひそのつらい痛みを克服して、元気な日常生活を取り戻してください。

運動器:身体運動に関わる骨・筋肉・関節・神経など

2021年の診療状況

外来診療2021年7月から週に4例、外来で高周波法(高周波熱凝固法、パルス高周波法)を行う体制を整えました高周波法は局所麻酔薬による神経ブロック治療の効果が持続しない方にも有効で、昨年は高周波法を希望される患者さんが157例と急増しました。 

 また帯状疱疹予防ワクチンの接種、再生医療PFC-FD療法(PRP-FD療法)、2㎜切開ばね指手術、椎間板内酵素注入療法など新しい治療を開始しました。

入院診療主には、凍結肩に対する非観血的授動術(入院期間3~7日間)難治性の頸肩腕痛や腰下肢痛の治療(入院期間1~3週間)重度痙縮に対するバクロフェン髄注療法(入院期間3~4週間)を行いました。

 昨年は難治性疼痛の新患患者や入院患者が急増した一年でした。これまでの頻回に注射をするような外来診療は困難となってきたため、現在は理学療法士や作業療法士と一緒に治療効果が持続する方法、早く回復に向かう方法を模索するなど患者さんにより満足していただける治療を追求しています。またできる限り多くの患者さんを診察できるように、業務改善に努めていきますのでよろしくお願いいたします。

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​当科で診療している主な疾患と治療

疾患名:緊張性頭痛、頚椎症、頚部脊柱管狭窄症、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚肩腕症候群、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎、凍結肩(癒着性肩関節包炎)、腱板断裂、重度の肩こり、肘部管症候群、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、手根管症候群、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性脊椎症、上殿皮神経障害、外側大腿皮神経障害、筋・筋膜性腰痛、仙腸関節症、脊椎術後疼痛症候群、変形性関節症、ばね指、腱・腱鞘炎、帯状疱疹関連痛、重度痙縮など

治療:病態(急性痛、慢性痛、侵害受容痛、神経痛など)に合った鎮痛薬の処方に加えて、注射治療や低侵襲手術治療も行っています。

急性痛:神経ブロック、関節ブロック

慢性痛:ハイドロリリース注射、高周波熱凝固法、パルス高周波法、PFC-FD(PRP-FD)療法、非観血的肩関節授動術、硬膜外腔癒着剥離術(PEA)、脊髄刺激療法、2㎜切開ばね指手術

痙 縮:ボツリヌス療法、バクロフェン髄注療法(ITB療法)

ブロック注射:局所麻酔薬を注射して一時的に痛みをなくす方法。血流が良くなり、筋肉のこりも和らぐ効果があります。

※注射治療についての注意事項

 血液をサラサラにする薬が投与されている場合や、合併症(コントロールの悪い糖尿病など)によっては、注射治療ができない、または入院が必要な場合があります。

​ また注射後は数時間ほど、安静が必要になることがあります。お車を運転して来院される場合は、時間にゆとりを持って受診してください

慢性痛治療①:ハイドロリリース注射(筋膜リリース注射)

 超音波(エコー)画像でリアルタイムに筋膜や周辺組織を確認しながら、正確に薬液を注射して筋膜の癒着を剥離する治療です。筋肉の痛みやこりなどの症状を和らげるだけでなく、神経の癒着を剥がすことで痺れを解消できる効果もあります。

 首こり、肩こり、背部痛、腰痛、膝痛、胸郭出口症候群、肩甲背神経痛、手根管症候群など、レントゲンやCT、MRIなどでは診断できない痛みや痺れにも有効です。当科ではトリガーポイント注射(硬結内注射)も合わせて行っています。

 下の写真の症例は30代女性、当院看護師です。長年続く重度の肩こりで、肩甲骨の可動域制限も認めます。僧帽筋と肩甲挙筋の筋膜をリリースすると、肩こりと肩甲骨の可動域が同時に改善し、1ヶ月以上効果が持続しました。難治性の場合は、装具療法やリハビリ、姿勢矯正も行います。効果には個人差があります。

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慢性痛治療②:高周波療法(高周波熱凝固法、パルス高周波法)

 高周波療法は、針の先端から高周波電流を痛みの原因となっている神経に流し、痛みを遮断あるいは緩和する治療です。局所麻酔薬による神経ブロック治療で一定の効果がみられる場合に行う治療で、高周波熱凝固法は半年~1年、パルス高周波法は3ヶ月~半年間ほど痛みを和らげることができます。本治療は入院、または火曜午後・水曜午後の外来(予約制)で行っています。

効果には個人差があります。

慢性痛治療③:非観血的肩関節授動術

 五十肩(肩関節周囲炎)は、加齢などによって柔軟性が低下した肩関節周囲の組織が傷ついて炎症を生じ、肩の痛みや運動制限をおこした状態です。薬物療法や注射療法、理学療法(リハビリテーション)などで改善しない場合は、重症化した凍結肩(癒着性肩関節包炎)の可能性があります。当科では超音波(エコー)で凍結肩を診断し、超音波を用いた神経ブロックによって、ほぼ無痛の非観血的授動術を行っています2021年までに120肩に非観血的肩関節授動術を行いました。下の写真やグラフに示すように、術後早期に痛みや関節可動域が改善します。​本治療は3~7日間の入院で行っています。治癒するまでの期間には個人差があります。神経ブロックが効きにくい場合は全身麻酔で行っています。

慢性痛治療④:硬膜外腔癒着剥離術(PEA)

 難治性の腰臀部痛・下肢痛や頚背部痛・上肢痛があり、硬膜外腔造影検査で硬膜腹側や神経根周囲に局所的な癒着と、検査時に再現痛(いつも痛いところに痛みを感じる)を認めた場合に手術の適応となります。PEAは硬膜外腔に挿入した特殊なカテーテルを用いて、生理食塩水や高張食塩水を注入して癒着を剥離し、痛みを和らげる低侵襲治療です。

 当科では、頚椎や腰椎の手術後に残った痛み(脊椎手術後疼痛症候群)、腰部椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、頚椎症性神経根症などによる痛みに対して、これまで36例にPEAを行いました。

効果の持続期間には個人差があります。症状再燃時は再度治療が可能です。

症例:60代女性、右L5神経根症、間欠跛行

 約5年前に他院で腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症の診断で腰椎除圧固定術を受けましたが右腰下肢痛が残存、いくつかの病院で薬物療法や神経ブロック治療を受けたが効果なく、当科紹介となりました。

 硬膜外造影検査で、造影剤が右L5神経根に拡散せず(癒着あり)、右臀部~下肢にいつも感じている痛み(再現痛)を訴えました。術前の歩行テストでは、右臀部の痛みにより杖を用いて800mしか歩けませんでしたが、術後は杖なしで楽に1,000m歩けるようになりました。

 PEAは低侵襲なカテーテル治療で優れた鎮痛効果と持続性があり、もしまた症状が再燃した場合は再度手術することも可能です。本治療は4日間~3週間の入院で行っています。また難治性腰痛は硬膜外腔の癒着だけでなく、筋・筋膜性腰痛や椎間関節症、仙腸関節症、椎間板症などを合併していることがあります。当科では、PEAだけでなくハイドロリリース注射や高周波熱凝固法、パルス高周波法、椎間板内酵素注入療法なども行って、積極的に痛みを和らげながらリハビリを行い、健康で丈夫な身体づくりを目指しています。

重度痙縮の治療:バクロフェン髄注療法(ITB療法)

 脳や脊髄の異常で生じる筋肉の緊張(痙縮;けいしゅく)に対して、当科では内服療法やボツリヌス療法に加えて、バクロフェン髄注療法(ITB療法)を行っています。ITB療法は、バクロフェンという薬を作用部位である脊髄の周囲へ直接投与することにより、全身の痙縮をやわらげる治療です。体内に薬剤注入ポンプを埋込み、薬剤投与速度をコントロールして、適度に痙縮を緩和し持続させます。

 全国では現在、2,000例以上にITB療法が行われ、当科ではこれまで5例にITB療法を行っています。

 治療により、首肩のこりや痛みが軽くなる、しゃべりやすくなる、手や指が動きやすくなる、立ち座りが楽になる、歩きやすくなるなど、日常生活動作の改善が認められています

​ また今年から、ボツリヌス療法やITB療法を行い、当院の回復期病棟(毎日、最大3時間リハビリできる病棟)を利用して、脳卒中後間もない痙縮に対して、早期社会復帰を目指す治療に取り組みます。

​ 脳卒中、脳性麻痺、脊髄損傷、多発性硬化症やHTLV-1関連脊髄症(HAM)などの神経疾患で、筋肉のつっぱり(痙縮)にお悩みでしたら、まずはご相談ください。

自由診療①:帯状疱疹予防ワクチン

 帯状疱疹とは、体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に水ぶくれを伴う赤い発心が出現する病気です。日本人成人の90%以上が帯状疱疹になる可能性があり、80歳までに3人に1人が発症すると言われています。また、帯状疱疹に1度かかった人でも、体の免疫力が低下すると、再びかかる可能性があります。帯状疱疹が頭部、顔面に出ると、目や耳の神経が障害され、めまい、耳鳴りなどの合併症、重症化すると視力低下や顔面神経痛など重い後遺症が残ることがあります。また帯状疱疹が治った後も長期に痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神経痛(PHN)と言われています。50歳以上で帯状疱疹になった場合、約2割がこのPHNになると言われています。当科では、PHNの治療も行っていますが、帯状疱疹の予防が大切と考え、ワクチン接種を行っています。

 

当院で接種できる2種類の帯状疱疹ワクチンの特徴

自由診療②:PFC-FD療法(PRP-FD療法)

 PFC-FD療法は、ご自身の血液から作った、『血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存したもの』を患部に注射する治療です。血小板が傷を治す際に放出する『成長因子』の働きを活用し、人体がもともと持っている『自己治癒力』を利用する新しい治療法です。当科ではこれまでに難治性の変形性膝関節症患者2例にPFC-FD療法を行い、良好な鎮痛効果と日常生活の質が改善する結果が得られています。

 従来の保存治療に効果がない方、手術治療を望まない方、PFC-FD療法にご興味がある方はペインクリニック外来までお問い合わせください。

参 考:

 

PFC-FD療法で改善が期待できる疾患

変形性関節症(膝・股・肘・足首)、靭帯損傷(膝十字靭帯損傷・肘関節靭帯損傷)、腱炎(テニス肘・膝蓋腱炎・アキレス腱損傷・足底腱膜炎)、筋損傷(肉離れ)など

 

PFC-FD療法の流れ

※PFC-FD療法をご希望の方は本治療の適応であるかを診断するために、まずは通常の受診をしていただきます。​また採血日から注射日まで約3週間かかりますので、ご注意ください

施術料 15万円(税別)

​ 感染症検査が陽性の場合は、PFC-FDを作製できません。その場合には感染症検査料1万5千円(税別)のみお支払いいただくことになります。

​医師紹介

​活動紹介

2021年

1月、非観血的肩関節授動術(凍結肩の治療)、100例目実施

3月、第一三共株式会社社内研修会(長崎)講師「当院の周術期管理と、当科の慢性痛治療~鎮痛薬の中止と再開、減量の仕方について~」

7月、帝人ヘルスケア株式会社社内研修会(長崎)講師「当科の痙縮治療」

10月、ながさきプレスOCT.2021 vol.506「本当は知っておきたい「痛み」と「健康」の関係性」

2020年

1月:ITB療法(バクロフェンポンプ植込み術)3例目実施

2月:ITB療法(バクロフェンポンプ植込み術)4例目実施(於:長崎大学病院)

10月:旭化成ファーマ社内研修会(長崎)講師「長崎くんちから学んだ長崎の歴史と、骨粗鬆症治療から学んだ慢性痛の治療」

12月:「痛み」トータルマネジメントフォーラムin県央(諫早)講師:「私の周術期疼痛コントロールと慢性痛治療」

12月:ITB療法(バクロフェンポンプ植込み術)5例目実施(於:長崎大学病院)

2019年

1月:第30回長崎県理学療法学術大会(長崎)口演・共同演者:「脳卒中後痙性麻痺患者3症例におけるボツリヌス療法の経験」

3月:院内研究発表会司会、演題1「当院におけるボツリヌス療法の経験」、演題2「LTSF滅菌について 低温蒸気ホルムアルデヒド滅菌器を導入しての運用状況」、演題3「腰椎手術後にNRSを用いた疼痛緩和への取り組み」、伝達講習「自立支援のデイづくり」

5月:諫早医師会学術講演会(諫早)特別講演座長「神経障害性疼痛の薬物療法―診断のコツとポイント-」

8月:旭化成ファーマ社内研修会(長崎)講師「当科における骨粗鬆症治療」

12月:第6回九州・山口ITB療法カンファランス(福岡)参加

2018年

1月:第30回長崎脊椎研究会(長崎)講師:「脊椎疾患におけるエコー下ブロックの実際」

3月:脊髄刺激療法(脊髄刺激装置植込術)施行

5月:第14回長崎麻酔研究会(長崎)口演:「脳性麻痺による痙縮に対し、バクロフェン髄注療法(ITB療法)が有効であった一症例」

6月:ITB療法(バクロフェンポンプ植込み術)2例目実施

11月:硬膜外腔癒着剥離術1例目実施

2017年

2月:不眠診療セミナー(諫早)司会

3月:痛み・痺れに対する薬物治療を考える会(諫早)講師:「非特異的腰痛で終わらせない!」

7月:院内研修会司会:「回復期病棟の患者さんが「よくなる」ために~私たちが実践していること~」講師;東京湾岸リハビリテーション病院 リハビリテーション科 松浦大輔先生

7月:諫早痙縮治療セミナー(諫早)口演「ITB療法を始めます!~安全・適切な実施にご協力下さい~」

8月:ITB療法(バクロフェンポンプ植込み術)1例目実施

8月:ボツリヌス療法1例目実施

9月:科研製薬社内研修会(長崎)講師「肩痛の超音波診療」

11月:第103回長崎整形外科懇話会(長崎)口演「脳性麻痺による痙縮に対し、バクロフェン髄注療法(ITB療法)が有効であった一症例」

2016年

3月:第3回運動器エコー研修会(長崎)講師:「私の頚部ブロック治療」

5月:全日病SQUE看護師特定行為研修(Eラーニング)講師:「痛みの診療」

7月:諫早医師会・健康市民講座『のんのこ健康大学』講師:「五十肩」

11月:日本運動器疼痛学会(東京)発表:「超音波ガイド下トリガーポイント注射」

12月:塩野義製薬社内研修会(長崎)講師:「当科の腰痛診療」

2015年

7月:日本ペインクリニック学会第49回大会(大阪)発表「パルス高周波療法が著効した上殿皮神経障害の1症例」

2014年

2月:南高医師会第1区勉強会(南島原)講演「変形を進行させない痛みの治療は可能か?」

5月:佐世保整形外科医学学術講演会~第3回 運動器の痛みを考える会~(佐世保)講演「変形を進行させない痛みの治療は可能か?」

11月:上五島地区学術講演会(上五島)講演「変形を進行させない痛みの治療は可能か?」

2013年

3月:島原医師会学術講演会(島原)講演「セレコキシブの消炎効果を重視した痛みの治療」

7月:日本ペインクリニック学会(埼玉)発表「慢性腰痛にL2神経根パルス高周波が著効した1症例」

10月:イーライリリー製薬社内研修会(長崎)講師「骨粗鬆症治療を組み入れたペインクリニック」

10月:旭化成製薬/富田薬品社内研修会(諫早)講師「骨粗鬆症治療を組み入れたペインクリニック」

11月:長崎県医師会生涯教育認定講座「第2回痛みを考える会in佐世保」(佐世保)講演「セレコキシブの消炎効果を重視した痛みの治療」

11月:県央地区慢性疼痛懇話会(諫早)講演「非がん性慢性疼痛の機序と保存療法」

2012年

6月:韓国ウリドゥル病院ペインクリニック科訪問、「硬膜外形成術」を見学

6月:院内研修会講師「神経ブロック療法」

7月:日本ペインクリニック学会(島根)発表「鏡視下肩関節包解離術後の難治性肩関節拘縮に対し、神経ブロック下非観血的授動術を施行した一症例」

9月:科研製薬社内研修会(長崎)講師「運動器の超音波診療」

11月:長崎整形外科懇話会(長崎)発表「頚肩腕痛に対する超音波ガイド下神経ブロック療法」

12月:アステラス製薬アドバイザリーミーティング(長崎)アドバイザー「腰痛症診療におけるNSAIDsの位置づけ」

2011年

11月:院内研修会講師「麻酔を知ろう!」

論文(ペインクリニック関連)

医学論文(邦文)

  1. パルス高周波法が著効した上殿皮神経障害の1症例:日本ペインクリニック学会誌23(4), 555-558, 2016

  2. 脊椎分離症における根症状の治療 円筒形レトラクターを使った顕微鏡下手術(TRM法)について:整形外科と災害外科 58(3), 346-350, 2009

  3. ITB(髄腔内バクロフェン)療法 日本における新しい重度痙縮の治療:日本薬理学雑誌 131(2), 109-114, 2008

医学論文(英文)

  1. S(+)-ketamine suppresses desensitization of γ-aminobutyric acid type B receptor-mediated signaling by inhibition of the interaction of γ-aminobutyric acid type B receptors with G protein-coupled receptor kinase 4 or 5.  Anesthesiology. 2011 Feb;114(2):401-11

  2. Presence of GABA(B) receptors forming heterodimers with GABA(B1) and GABA(B2) subunits in human lower esophageal sphincter.  J Pharmacol Sci. 2009 Nov;111(3):253-9. Epub 2009 Nov 6.

  3. mu-Opioid receptor forms a functional heterodimer with cannabinoid CB1 receptor: electrophysiological and FRET assay analysis.  J Pharmacol Sci. 2008 Nov;108(3):308-19. Epub 2008 Nov 13.

  4. Desensitization of GABA(B) receptor signaling by formation of protein complexes of GABA(B2) subunit with GRK4 or GRK5. J Cell Physiol. 2007 Jan;210(1):237-45.

  5. Coupling of GABAB receptor GABAB2 subunit to G proteins: evidence from Xenopus oocyte and baby hamster kidney cell expression system. Am J Physiol Cell Physiol. 2006 Jan;290(1):C200-7. Epub 2005 Aug 24.

著 書

  1. 「NMDA受容体拮抗薬の使い方は?」等 がん疼痛緩和ケアQ&A じほう,東京,2006

  2. ながさきプレスOCT.2021 vol.506「本当は知っておきたい「痛み」と「健康」の関係性」

新型コロナウイルス感染症予防について、当科から患者さんへのお願い

  • 当院には、多くのご高齢の方や免疫力が低下している方が通院、入院しています。当院を受診する際には、マスクを着用するほか、手洗いや咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)の徹底をお願いします。

  • 風邪症状があれば、受診前にまずは電話でご相談ください。お電話にて診察させていただき、薬の調整、処方箋発行などの対応をいたします。電話番号:0957-23-2388(代)

  • 病院の待合室ができる限り密にならないように、お車で来院された方には、お車でお待ちいただくことがあります。

  • 院内の換気をよくしていますので、冬季は特に、待合室がとても寒いことがあります。暖かい服装で受診されて下さい。

​令和4年1月 金出政人

金出政人 Kanaide Masato

 1974年風光明媚な関門海峡に臨む北九州市門司に生まれ、幼い頃は毎日、戸ノ上山など恵まれた自然の中を泥だらけになって遊んでいました。そして小学校ではサッカー、中学はバレーボール、高校は空手と運動を続け、福岡県立小倉高校を皆勤で卒業、長崎大学医学部に進学しました。大学ではまたラグビーで身体を鍛え、チームワークの大切さを教わりました。

 1999年長崎大学病院麻酔科に入局、手術の『痛み』をいかに抑えるかにこだわりました。その中で、神経ブロックで痛みを抑えると副作用の強い麻酔薬を減量でき、高齢者でも術後早期に食事やリハビリが可能となって回復が早まることがわかりました。

 2011年菅整形外科病院に赴任、その後は現在まで整形外科手術の麻酔とペインクリニックを担当しています。菅整形外科病院の熟練の整形外科やリウマチ内科の先生方から色々な『痛み』の診断法や治療法を学び、また超音波装置、透視装置、MRI、CT、骨密度測定器など恵まれた環境の中、年々新しい治療法を取り入れてきました。

 私生活では、平成24年から長崎くんちに紋付袴で毎年参加しています。多くの人と関わり、多くの笑顔に励まされ、気の置けない仲間ができ、長崎の歴史を深く学ぶこともできてとても楽しんでいます。また長崎くんちは大変大きなお祭りで、準備中、本番、本番後も次から次に困難や問題が起こります。しかしそれを『神人和楽』、長崎弁で『祭りは楽しまんば!』の精神で皆と協力して乗り越えていきます。この経験がまた現在の私の仕事にも活かされていると感じています。

 さてさて、諏訪神社の宮司問題とコロナが速く解決して、以前のように多くの人とにっこり笑い合える日を願って、今年も仕事に励みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

令和4年1月 金出政人

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