top of page

重度痙縮の治療:バクロフェン髄注療法(ITB療法)

 脳や脊髄の異常で生じる筋肉の緊張(痙縮;けいしゅく)に対して、当科では内服療法やボツリヌス療法に加えて、バクロフェン髄注療法(ITB療法)を行っています。ITB療法は、バクロフェンという薬を作用部位である脊髄の周囲へ直接投与することにより、全身の痙縮をやわらげる治療です。体内に薬剤注入ポンプを埋込み、薬剤投与速度をコントロールして、適度に痙縮を緩和し持続させます。

 全国では現在、2,000例以上にITB療法が行われ、当科ではこれまで5例にITB療法を行っています。

 治療により、首肩のこりや痛みが軽くなる、しゃべりやすくなる、手や指が動きやすくなる、立ち座りが楽になる、歩きやすくなるなど、日常生活動作の改善が認められています

​ また今年から、ボツリヌス療法やITB療法を行い、当院の回復期病棟(毎日、最大3時間リハビリできる病棟)を利用して、脳卒中後間もない痙縮に対して、早期社会復帰を目指す治療に取り組みます。

​ 脳卒中、脳性麻痺、脊髄損傷、多発性硬化症やHTLV-1関連脊髄症(HAM)などの神経疾患で、筋肉のつっぱり(痙縮)にお悩みでしたら、まずはご相談ください。

bottom of page